『SUWADA』のOPEN FACTORYに行きました。
こんにちは。アトリエクラムの新田です。アトリエクラムのブログ担当です。今日は、先月に行われた『燕三条 工場の祭典』にて『諏訪田製作所(SUWADA)』のオープンファクトリーにお邪魔したことをお話しします。
工場(KOUBA)の祭典 とは
金属加工をはじめ、鍛冶や木工、印刷などの技術が集まる新潟県燕三条とその周辺地域で開催されるイベントです。(公式サイトより)
ものづくりの街ならではのイベントですね。普段は一般公開をしていない工場も期間中は工場内を特別開放していたり、製品に関しての講話、はたまたワークショップなんかを行っていたりと全身でものづくり体験をすることが出来ます。
表記が『KOUBA』とローマ字なのは、製品を産み出すKOUBA(工場)、農業に取り組むKOUBA(耕場)、地元の産品に触れ、購入できるKOUBA(購場)の3つが展開されているからだそうです。
諏訪田製作所(SUWADA) とは
もはや説明不要な気もしますが…爪切りをはじめとした高品質刃物や生活道具の開発・製造を行う老舗製作所です。新潟県民なら誰もが知っているといっても過言ではないかと思います。あのニッパ―型の爪切りを生み出しているところです。
アトリエクラムの姉妹店『Artisan Works』でも製品の一部を取り扱わせて頂いております。県内のショップはもちろん、東京の日本橋などでも商品が展開されており、製品や職人さんの技術が世界的に認められているビッグブランドです。
三条市内に佇む黒い工房 SUWADA OPEN FACTORY
三条市高安寺にある『SUWADA OPEN FACTORY』。黒を基調とした建物が非常にスタイリッシュ。(トップ写真参照。)一般的な町工場のようなイメージとは違い、まるで美術館のような雰囲気があります。
工場内は自由に誰でも予約なしで見学が可能だそうです。(※団体での見学は要予約です。)
向かいには実際の製品を買うことができる諏訪田製作所直営のカフェを併設したショップがあります。カフェ併設って…なんておしゃれ…
中に入ると、すごいオブジェが…!(人が多くて写真が撮れませんでした。この驚きはぜひ現地でご覧ください。)中も黒で統一されており、かっこいい。進んでいくと通路の片側に製品ギャラリーが出現。商品紹介や商品ヒストリーを見ることが出来ます。
さらに進むとメインファクトリーにたどり着きます。部品加工や研磨作業、検品などを行う場所のようです。作業場はガラス張りなので全体を見ることができますし、工房内のカメラと連動しているiPadを操作すると職人さんの手元などを見ることが出来ます。すごい。
屋外通路を進んだ先には、鍛造作業を行う第二工場があります。私たちのようなジュエリー界でも耳にする『鍛造』。金属を叩いて鍛えることですね。

機械から排出された赤いものは、製品に使用されない廃材です。
穴の抜かれている部分を使用するわけですが、明らかに廃材の方が多いですね。製品にしようする切り抜いた金属は、またさらに加熱し押し叩く工程へ。職人がひとつひとつ目で見て温度を測りますが、温度が不十分である個体はその場で捨ててしまうそうです。この徹底ぶりがあの高品質な製品完成に繋がっています。
工場内に点在するオブジェ
見学途中に気付いたのですが、入ってすぐにあったすごいオブジェや途中で遭遇した動物のオブジェ、ランプシェードやドアレバーに至るまで切り落とされた廃材を使用していたようです。

▼おそらくひつじ。顔や足が廃材でできている。

▼通路を照らすシャンデリア。重厚感がありかっこいい。

▼鏡面に磨かれた廃材のドアレバー。ほとんどの出入り口の扉についていました。

▼廃材のランプシェード。驚きのあまりピンボケしました。
遊び心(と言ってよいのかわかりませんが…)が溢れていて見つけるたびに楽しくなります。全て職人さんの手作りだそうでどれも一点もの。なにか通ずるものがありますね。
見学終わりは直営ショップでひと息
ファクトリー向かいにある直営ショップではアウトレット品などを特別価格で販売。爪切りの試し切りやネーム入れのサービスを行っています。
ブレイクタイムにソフトクリームをいただきました。SUWADA OPEN FACTORYオリジナルの『Suwa Suwaソフトクリーム』です。アトリエクラムの本社工房が存在する見附市で生産されている“諏訪牛乳”を使用した絶品ソフトクリームです。
スタッフさんのおすすめで金平糖をトッピング。味は非常に濃厚ですが、重たさはなくさっぱりと食べられます。ひとりだったらもうひとつ食べてましたね。
おわりに
いつも私たちはたくさんのものに囲まれ、ものを使い生活をしていますが、そのどれもに必ず“作り手”が存在します。作り手の思い、こだわりなどを見たり知ることで普段使っているものへの愛着も変化するかもしれません。
私たち作り手は、ひとつひとつのものに対して想いを込め、愛を込め、生産します。少しでもその愛が使う人にも伝わると嬉しいなあと改めて感じることができました。
▼本社工房の職人たち
みなさんも見学されてみてはいかがでしょうか。
関連リンク
『SUWADA』諏訪田製作所公式ホームページ